本城です。

ASIOSにもご参加いただいている石川幹人さんの新刊『超心理学――封印された超常現象の科学』がこのたび出版されました。

タイトルどおり、超心理学をテーマにした本です。超心理学とは、いわゆる超能力を科学的に研究する学問のことで、本書はその不遇の歴史を紐解きながら、その実像に迫ります。

目次は以下のとおりです。

序章
予知かそれとも偶然か/超心理学協会/デューク大学とJ・B・ラインの研究/ライン研究センター/本書の構成

【第 I 部 超心理学の実態】
第1章 テレパシーの証拠をつかんだ
第2章 米軍の超能力スパイ作戦
第3章 超能力の実在をめぐる懐疑論争

【第 II 部 封印する社会とメディア】
第4章 奇術師たちのアリーナ
第5章 能力者と称する人々
第6章 マスメディアの光と影

【第 III 部 封印は破られるか】
第7章 心の法則をもとめて
第8章 予知――物理学への挑戦
第9章 意識に共鳴する機械
第10章 霊魂仮説について考える

終章
物理学者とのオカルト対談/オカルト論議は信念論争/封印構造の認知的側面/封印は解かれるか

あとがき

【付録】「用語集」「統計分析の基礎」「読書ガイド」「索引」

第 III 部あたりになってきますと内容もだんだん専門的になってきますが、第 II 部は比較的なじみのある話が展開されています。中でも第6章はテレビ番組の企画の話が紹介されており、一般の読者の方々にとっても興味深い話ではないでしょうか。

また第3章では懐疑論が扱われています。その中でも『ハインズ博士「超科学」をきる』で展開されている超心理学批判に対する批判は、ぜひとも読んでおきたいところです。

なお本書では超心理学を扱っているため、その研究において必須となる統計学の基礎が付録で解説されています。これを最初に読んでおくとだいぶ理解の助けになると思います。

とはいえそれでも私の場合は統計学に疎いため、本書で紹介される実験結果については残念ながら独自に判断できるまでには至りませんでした。しかし、今後はさらに勉強を重ね判断できるようにしていくつもりです。

最後に、本書は挑戦的なことも書かれていますので、反発を覚える方もいるかもしれません。一方で、内容を拡大解釈して自説の補強に勤しむ方も出てくるかもしれません。それでも本書は多くの方々に読んでいただくことに意義があると思います。

学生さんや他の科学者の方々にも本書を読んでいただき、超心理学に対する理解の広がりと今後の研究の発展を願っています。ぜひ皆さんお読みください。