イギリスの心霊写真についての新展開

本城です。

1995年にイギリスのシュロップシャー州にある、ウェムという町の火事現場で撮られた有名な心霊写真をご存じでしょうか。世界の心霊写真の特集などでは必ず選ばれる有名な写真です。

【画像引用元】
「Ghost Girl in Wem Town Hall Fire」

比較的はっきりと白い服を着た少女が写っていますね。この写真を撮影したアマチュア・カメラマンのトニー・オライリー氏によれば、当時、現場には誰もいなかったのだそうです。

しかもこの写真を最初に鑑定した王立写真協会会長のヴァーノン・ハリソン博士がトリック写真の可能性を否定したことから、一躍、幽霊説が有力に。

さらに1677年にちょうど同じ現場で火事があり、そのときジェーン・チャームという14歳の少女が亡くっていたことも判明。写真に写っているのはジェーンの幽霊だということで話題になりました。

ところが今回、その心霊写真に新展開が。地元紙『Shropshire Star』の読者であるブライアン・リア氏が、偶然この写真とそっくりの少女が写っているポスト・カードを発見したそうです。
○「世界的に有名な心霊写真『Wem ghost』の真実が明らかに」
○「Put pictures together to solve Wem Ghost riddle」

それがこちら。(1922年のポスト・カード)

【画像引用元】
「Does postcard solve ghost riddle?」

検証のために比較してみると……

ウエスト部分の影と右脇腹の影の形、胸元の黒い縦部分、顔の影、帽子のつば部分のうねりなど、縮尺を合わせると位置だけでなく傾きまで完全に一致することが確認できます。

元々この写真は、他の複数の専門家による画像解析の結果、合成の可能性が高いと主に海外の懐疑的な番組やサイトでは言われていました。よって今回の新情報は合成説を補強する証拠になりそうです。

イギリスの心霊写真についての新展開”へ16件のコメント

  1. 国家鮟鱇 より:

    [トンデモ]トレス疑惑

    ⇒ASIOS公式ブログ: イギリスの心霊写真についての新展開 1995年に撮影された有名な心霊写真と1922年のポストカードに写る少女が「完全に一致」するという話。 この記事で紹介されている少女ですね。 ⇒X51.ORG : 心霊写真「火災ビルの中に立つ少女」が町の名誉遺産に 2ちゃ

  2. タノQ より:

    火災現場にグラビアにと出演オファーおおい霊なんですね、たぶん。なかなかビジュアル価値ひくくない霊だと私の先祖が告げてます。
    ていう鑑定トークは置いといて
    ジェーンさんご遺族には迷惑な話しだったかも、いちばん上の心霊写真ハプニング。

  3. Y・Y より:

    この写真を撮影したというアマチュア・カメラマンの方よりも、数限りなくありそうなポスト・カードの中から問題の少女を発見した、ブライアン・リア氏の方がずっとすごいですね!
    最初に鑑定した王立写真協会会長さんが、トリック写真の可能性を否定したのはどうしてでしょうか?

  4. 本城 より:

    >タノQさん
    イギリスの人は幽霊話が好きですから、ご先祖様が幽霊として有名になれば嬉しいと思われるかもしれません。
    >Y・Yさん
    ブライアンさんは77歳のおじいさんだそうですが、地元で有名な心霊写真ということで気づいたみたいです。しょっちゅう見る機会があってよく覚えていたんでしょうね。
    一方、王立写真協会のハリソン博士の鑑定でフェイクの可能性が否定されたのは、確か他の専門家とは鑑定するポイントが違っていたからだったように記憶しています。
    そもそも国立写真博物館の専門家や、他の国でも複数の専門家がそれぞれ個別に画像解析をしていて、見間違いなどのシミュラクラではなくフェイクを支持する結果が多かったですから、今回の情報がなくても、ウェムの心霊写真は本物だと言い難いことに変わりはなかったと思います。

  5. 紗崎 より:

    この写真って、超常現象扱ったドラマのOPで使われてませんでした?
    日本のやつで、トリックではなくて、タイトルに主人公の女性の名前が入ってたような……。
    と思って調べてみたら、『キイナ~不可能犯罪捜査官~』でした。
    第1話の冒頭で、実際にあった不思議な現象の一つとしてこの写真が挙げられていました。

  6. 本城 より:

    >紗崎さん
    キイナではファフロツキーズが扱われていたのは覚えているのですが、この写真も扱われていたんですね。すっかり忘れていました。他の有名な写真と比べると何十年も昔のものではなく、比較的新しいところがいいのかもしれません。

  7. ながぴい より:

    え~、
    これが心霊写真でなかったとしても、
    なんで、この少女はこんな不機嫌な顔をしてるのでしょう?
    それが一番不思議。
    下妻物語の深田恭子のようなフリフリのロリータ・ファッションを無理やり着せられでもしたのかな?

  8. 本城 より:

    >ながぴいさん
    あるいはお腹がへってたとか(^^;) まあ、本人は普通のつもりでも傍から見ると不機嫌だと思われてしまう人もいますからね。

  9. 鮟鱇 より:

    はじめまして。自分には絵葉書を拡大した画像が鮮明すぎるのではないかという疑問があるのですが、その点どう思われますか?

  10. 紗崎 より:

    >鮟鱇氏
    あくまで推測になりますが、少女の移っている部分を拡大した画像が鮮明すぎるのではなく、拡大図と同様の解像度だと大きくなりすぎる絵葉書の全体図を縮小しているのではないかと。
    原本が絵葉書とのことなので、今のスキャナで画像取り込みすれば拡大図ぐらいの解像度は十分あり得ると思います。

  11. 本城 より:

    >鮟鱇さん
    はじめまして。
    私は拡大画像が鮮明すぎるとは思わないです。まず、地元紙に掲載されている全体写真は原寸大ではなく縮小されていることや、解像度もスキャナで取り込んだものをそのまま載せているのではなく、おそらく相当落とされているからです。(このブログで紹介している画像は、容量を抑えるためその解像度をさらに落としています)
    紗崎さんも書かれていますが、今のスキャナ(とくに新聞社で使うような高性能のもの)で取り込めば拡大図程度の画像になってもおかしくないと思います。

  12. 鮟鱇 より:

    自分は新聞社の写真を見た上で書いています。ポストカードは原寸大だと思われます。解像度が落とされている可能性はなくはありませんが、いずれにせよ「懐疑主義」の立場であれば、原史料と同程度の解像度の全体像が未確認の状態で「思う」「思わない」で方向を決めてしまうのは非常に危険ではないかと考えます。
    あと、自分は技術に詳しくないのですが、今から15年前のアマチュア・カメラマンのトニー・オライリー氏は「今のスキャナ」と同程度の画像取り込み技術を持っていたということでよろしいでしょうか?

  13. SID より:

    鮟鱇さん
    >>今から15年前のアマチュア・カメラマンのトニー・オライリー氏は「今のスキャナ」と同程度の画像取り込み技術を持っていたということでよろしいでしょうか?
    すでにフィルム用スキャナで2400dpi、フラットヘッドのカラースキャナで400dpiが普通に売られていたので、鮮明さに関しては問題ありません。ポストカードサイズなら400dpiで2000*1500px以上で取り込めるので、非常に鮮明です。
    値段もフラットヘッドスキャナで10万円を切っていたので、アマチュアカメラマンが持っていてもおかしくはありません。

  14. 鮟鱇 より:

    わかりました。技術的には問題ないってことですね。ところで、自分のブログにてこの件について考察しています。
    http://d.hatena.ne.jp/tonmanaangler/20100524
    それは違うぞっていうような指摘等ございましたら、書き込んでいただくと助かります。

  15. 本城 より:

    >鮟鱇さん
    すみません。肝心なことを忘れていました。そもそもモニタの解像度によって表示の大きさは変わるので(私のモニタでは横幅が11.8センチに表示されます)、原寸かどうか云々してもわからないのでした。
    >「今のスキャナ」と同程度の画像取り込み技術を持っていたということでよろしいでしょうか?
    すでにSIDさんが書かれていますが、当時400dpi以上のスキャナはありましたので、それだけの解像度があれば十分だったと思います。

  16. 鮟鱇 より:

    >原寸かどうか云々してもわからないのでした
    そうですね、その部分は大ボケでした。とにかく拡大画像が鮮明になる元画像を確認したいですね。

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