エドガー・ミッチェル健在

本城です。

今回は最近話題になったオカルトニュースを紹介します。

「宇宙人は何度も我々にコンタクトしてきている」と告白するアポロ14号の宇宙飛行士 by GIGAZINE

記事を読んでみると、さりげなく「ロズウェル事件で捕獲されたという宇宙人の図」なんて写真がアップされていていい味を出してます。作り物ですけどね。

記事本文のほうは、アポロ14号の宇宙飛行士が「グレイタイプの宇宙人は地球に来ている。自分はその情報を知っている」ってなことをラジオのインタビューで語ったという内容。

で、その宇宙飛行士は「9時間17分の月面歩行を行った記録」を持ち、さらに「航空工学の理学士号、さらには航空学と宇宙航行学の博士号も持っている」のだそうです。こんな立派な経歴の持ち主が言っているんだから信憑性はある、ということが言いたいらしいですね。

ところが……実はこの話に登場するエドガー・ミッチェルは、アポロ宇宙飛行士の中でも筋金入りのビリーバーとしてオカルト業界では昔から有名な人なんです。

宇宙飛行士をやめてからは、「Institute of Noetic Sciences」(IONS)という超能力研究所を設立し、ちょくちょく「実験したら肯定的な結果が出たよ」なんて報告をしたりしてます。自称超能力者のユリ・ゲラーも本物扱いしています。

もちろん、アメリカでは懐疑主義団体のCSIからその内容について批判も出てますし、インチキ医療などを監視する「Quackwatch 」(クアックウォッチ)という有名な団体からは、「かなり信用できない団体リスト」にIONSが入っていたりしてます。

それに今回のインタビュー内容についても、ミッチェルは似たような発言を昔から繰り返しているんです。ロズウェル事件は真実だなんてことも10年前にも言ってましてね。変わらない人です。

ちなみにアポロ宇宙飛行士の中にはビリーバーも何人かいるんですが、その中でもミッチェルと並ぶ筋金入りビリーバーとして、ジェームズ・アーウィンという人もいました。

彼は15号の宇宙飛行士で、「ジェネシス・ロック」(創世記の石)を月面で発見したことをキッカケに神の存在を確信したそうで、宇宙飛行士をやめた後は、コロラド州のスプリングスに「ハイライト財団」という新興宗教を設立し、その教団の会長をやりながら布教活動をしていました。懐疑精神の間違った使い方と思い込みの激しさではミッチェルに匹敵します。

アーウィンのほうはすでに亡くなっているものの、たまにオカルト情報の権威付けとしてミッチェルと共に名前が出てくることもあるので要チェックです。