こんには。蒲田です。

『ASIOSの活動状況について』でもチラッと触れていますが、ASIOSメンバーで執筆した本を出版する企画が進んでいます(来月出版されるはず)。私もいくつか項目を担当したのですが、その中のひとつ『聖痕現象(Stigmata)』について、原稿では触れられなかった内容があったので紹介してみます(聖痕現象というのは、キリストが磔にされた際にできた傷と同じ場所に傷が現れるという奇跡のことです)。

それは、オードリー・サントの聖痕事例です。聖痕現象の多くは、聖痕者が行っている「自傷」又は「トリック」が原因だと考えられています。しかし、オードリー・サントは3歳の時に遭った事故によって、話すことも動くことも全くできなくなってしまいました(無動性無言。いわゆる植物状態と解釈していいのではないかと思いますが、正確なところはわかりません)。

つまり、オードリー・サントの聖痕はオードリー自身が行っている「自傷」でも「トリック」でもないことがはっきりしています。このことにより、一部でオードリー・サントの事例は聖痕現象という奇跡が存在する決定的証拠と言われています。

オードリー・サントの家では、聖像から涙が流れる、オードリーに会った巡礼者が治癒するなどの奇跡が起きたと主張されています。そこら辺の奇跡については懐疑論者もデバンキングを行っているんですが、オードリーの聖痕現象に関しては、懐疑論者も話題にするのを避けているように思えます。

それにはたぶん理由があります。オードリーの事例が奇跡ではないとしたら、その事実は何を意味するでしょうか?

はじめに思いつく可能性であり、最も高い可能性は、周りの人がオードリーを傷つけているということです。オードリーは常に母親であるリンダの手厚い介護を受けています。状況から考えると、母親のリンダが真っ先に疑われるでしょう。

ではこれは虐待事例だと考えられるようなものなのでしょうか?母親のリンダは信仰心も厚く、オードリーへの愛情も深い人物です。金儲けに走ったりもしていないようです(現地では、グッズ販売や寄付の呼びかけがあるようなので、おそらく、ですけれど)。

詳しい調査が行われていないため、印象や推測でしか話すことができないのですが、母親以外の人がオードリーを傷つけているということもなさそうな雰囲気です。すると、もう奇跡という結論しか残っていないのでしょうか?

単なる憶測だという前提で言えば、私にはこの事例が、母親リンダの代理ミュンヒハウゼン症候群の結果に思えます。もちろん証拠はありませんが、もし私の憶測が正しければ、この事例は精神疾患のからんだ傷害事件ということになります。

こういったことを考えると、超常現象の懐疑論者が扱うには難しい問題なんですよね。もちろん懐疑論者だけでなく警察も調査をしていません。検証は比較的簡単で、隠しカメラの設置程度で可能ですが、今まで行われたことはないといった状態です。

私たちには想像できない、海外での宗教の重要さがこういった現象の調査を阻む力となっているのかもしれませんね。