『検証 陰謀論はどこまで真実か』増刷時の修正点のお知らせ

本城です。

先日発売された『検証 陰謀論はどこまで真実か』ですが、好評につき増刷されることが決まりました。これも本を読んでくださったり、紹介したりしてくださった皆様のおかげです。著者を代表してお礼申し上げます。

なお、初版ではいくつか誤りや説明不足がありました。そこでお詫びの上、以下のように修正と追記をさせていただきます。

▼P.4「まえがき」のあとに以下の注意書きを追加。
付記・本書ではフリー百科事典のウィキペディアを参考資料に載せている項目もありますが、これはもっと詳しいことが知りたいという読者の皆さんに、わかりやすいまとめサイトとして活用していただくために載せています。ウィキペディアは調査の際の取っ掛かりや入り口として活用すると大変便利です。ただしウィキペディアは不特定多数の人によって編集可能であるため、その情報は正しくない場合もあります。本書の担当者はウィキペディアを参考にする際は出典までさかのぼり、念のため別の資料も調べて確認を行っています。読者の皆さんもウィキペディアを参考にされる際は出典までさかのぼるか、他の資料も合わせてご確認されることをお勧めします。

▼P.23の下段9、12、13行目
シャフ→チャフ

▼P.89の下段5行目
厚生労働省→総務省

▼P.119の上段4行目。ページ数内に収めるために文章を削った際、伝説と真相がうまく対応しなくなってしまった箇所があったそうです。そこで以下の赤字部分の説明を追加しました。
入手した7枚の写真のうち「古文書」に関する5枚の検討の結果

▼P.120の上段、後ろから3行目~下段9行目まで。
この『国書解題』が原因で面目を失ったにせよ、「伝説」がいうように吉良義風が狂死することなど物理的にありえない。吉良は明治14年に亡くなっており(「吉良家過去帳」)、『国書解題』初版の出る15年以上も前のことなのである。また、陰謀論者は、佐村を書誌学者として有名な博士だったとするが、佐村は「博士」になっていないし、大学で教鞭を執ったこともない。一時期、東京府城北尋常中学校(現・東京都立戸山高等学校)に勤めたことがあるくらいである。中学教員出身の在野の人物では『上津文』潰しの「犯人」としてはふさわしくないので、佐村をアカデミズムの一員として、その権威で「偽書化」されたことにしたいための文飾か勇み足だろう。

▼P.155の上段、後ろから7行目
(変更前)
最近自分はアメリカへの入国禁止令が解け、幅広い取材が可能になったので、支援(金)をお願いするという内容だった。
(変更後)スペースを確保するため「アーヴィングからの手紙」の見出しをカットして「米現政権が自分の永続入国ヴィザを認可し、最近アメリカで講演旅行をこなし、旧著も復刊し好評であったが、自分のホームページがハッカー攻撃を受けサイトが荒され個人情報が盗まれ、カード契約の更新も家族のペイパルの更新も断られた。これは自分と敵対する某国家(手紙では実名)の仕業だと思う。歴史の真実追及活動のため、『アーヴィング闘争基金』へ募金をお願いする」という内容だった。

▼P.209ページの参考文献に以下を追加
『FIX‐世界麻薬コネクション』(ブライアン・フリーマントル、新庄哲夫訳、新潮選書)

▼P.259ページの本文9行目、赤字箇所を追加
まさに当事者といえる西川氏に2010年8月に取材を行った。

『検証 陰謀論はどこまで真実か』増刷時の修正点のお知らせ”へ9件のコメント

  1. mat より:

    『検証 陰謀論はどこまで真実か』読みました。感想を長々書くのは苦手なので1点、
    「SDI」は「戦略防衛構想 strategic defence initiative」で宇宙防衛構想ではありません。こういう間違いがあると、陰謀論者がそれ見たことかと騒ぐので注意していただかないと。

  2. 紗崎 より:

    確かに、SDIのSはSpaceのSではないですね。
    さらに重箱の隅を突くならば、現在でこそミサイル防衛をMD(Missile Defense)と略していますが、チャレンジャー事故当時はまだMDという呼称が使われておらず、BMD(Ballistic Missile Defense:弾道ミサイル防衛)またはABM(Anti Ballistic Missile:対弾道ミサイル)が使われていたと思います。
    (ちょうど手元に昭和60年(1985年)初版の「米ソ宇宙戦争(スターウォーズ)」(光文社)がありますが、本文中にはMDという単語が出てきません)
    なので、伝説部分でMDという単語が出てくるのにはちょっと違和感があります。(P.266の記述を見るとミサイル防衛にもいろいろな変遷があったと著者が把握しているのは分かるのですが)
    時代背景に合わせるなら、少なくとも伝説部分は「BMD(現在で言うMD)」のように置き換えるのが妥当かと思うのですが…しかしこれはあまりにも重箱の隅すぎる……。

  3. 紗崎 より:

    なお、上記の本を見ていたら1983年5月にサイドワインダーミサイル(戦闘機などが装備する空対空ミサイル。胴体部の直径はなんと12.7cm!)をレーザーで撃墜する実験に成功しています。
    3年前の時点でそれだけの精度があるなら、スペースシャトルを撃つ必要がない……。

  4. 本城 より:

    >matさん、紗崎さん
    SDIはご指摘のとおりですね。お詫びして訂正させていただきます。
    その他の点についても、担当の寺園さんに連絡して次回の増刷があった場合に注釈を入れられないか相談してみます。

  5. 紗崎 より:

    P.11の上段8行目、
    >「ここ100年のうちで、20世紀だけ(略)」
    の部分、100年じゃなくて1000年ではないでしょうか。

  6. 本城 より:

    >紗崎さん
    ご指摘ありがとうございます。確認したところ正しくは1000年でした。お詫びの上、次回、増刷がありましたら訂正させていただきます。

  7. 春の嵐 より:

    はじめまして。不躾で申し訳ないのですが、お聞きします。『謎解き超常現象Ⅱ』の12項目め、「マダムモンタージュ」の出典テレビ局は「日本テレビ」「フジテレビ」どちらでしょうか?本文と章末の表記が2刷でも違うようなのですが・・・。

  8. 本城 より:

    >春の嵐さん
    テレビ局名は参考資料に書いてある「フジテレビ」が誤りで、本文の「日本テレビ」が正しいです。どうもすみません。
    担当者に知らせて、次回の増刷があった際には訂正させていただきます。

  9. デビッド・ロックフェラー より:

     ディスクロージャー・プロジェクトが取り上げられていないのはなぜですか?

コメントを残す